Experience Cloudとは?機能や活用事例を解説!
2025.05.01
2025.05.01
Salesforce Experience Cloudは顧客、パートナー、従業員向けのデジタル体験を迅速に構築できるプラットフォームです。本記事では、Experience Cloudの基本機能から導入メリット、活用事例、価格情報を網羅的に解説します。
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Experience Cloudとは?
Experience Cloudは、Salesforceが提供するクラウドサービスの一つで、企業が顧客、パートナー、従業員向けのポータルサイトやコミュニティを簡単に構築できるプラットフォームです。以前は「Community Cloud」と呼ばれていましたが、2021年にExperience Cloudへと名称が変更されました。
このプラットフォームの最大の特徴は、プログラミング知識がなくても直感的な操作で高機能なデジタル体験を提供できる点にあります。ドラッグ&ドロップのインターフェースを使用して、企業のブランドに合わせたカスタマイズが可能であり、Salesforceの他の製品と連携することで、ブランドに合わせたポータルサイト、ヘルプフォーラム、サポートサイトなどを迅速かつ容易に構築できます。
Experience Cloudの基本機能
Experience Cloudには多彩な機能が搭載されており、企業のニーズに合わせた柔軟なカスタマイズが可能です。ここでは特に重要な3つの基本機能について詳しく解説します。
基本機能1:カスタマイズ可能なサイト構築
Experience Cloudの最も基本的かつ重要な機能は、コーディング不要でカスタマイズ可能なサイトを構築できることです。「Lightning コミュニティビルダー」というツールを使用することで、ドラッグ&ドロップの直感的な操作でサイトレイアウトを設計できます。
テンプレートも多数用意されており、顧客セルフサービス向け、パートナー向け、従業員向けなど、目的に応じたデザインを選択できます。これらのテンプレートをベースに、企業のブランドカラーやロゴを適用し、独自のコンポーネントを追加していくことで、企業独自のポータルサイトを短期間で構築することが可能です。
また、レスポンシブデザインにも対応しているため、PCだけでなくスマートフォンやタブレットなど、様々なデバイスから快適にアクセスできるサイトを実現します。
基本機能2:CRMデータの統合
Experience Cloudの大きな強みは、Salesforceの他のクラウドサービスと連携し、CRMデータを効果的に活用できる点です。Salesforce Sales CloudやService Cloudに蓄積された顧客情報、商談情報、サポート履歴などのデータをExperience Cloud上で活用することができます。
例えば、顧客ポータルサイトでは、ログインした顧客がこれまでの購入履歴や請求情報を確認したり、サポートケースの進捗状況を確認したりすることが可能です。また、パートナー向けポータルでは、担当している商談情報やリード情報を共有することができます。
重要なのは、これらのデータ連携が自動的に行われるため、別システムへのデータ移行や手動での更新作業が不要な点です。Salesforceのデータが更新されると、Experience Cloud上の情報も自動的に更新されます。さらに、データ表示の権限設定も柔軟に行えるため、特定の情報は特定のユーザーグループにのみ表示するといった制御も簡単に実現できます。
基本機能3:コラボレーション機能
Experience Cloudにはコミュニケーションを促進するための多彩なコラボレーション機能が備わっています。ディスカッションフォーラム、Q&A機能、ナレッジベース、グループ、トピック管理などの機能を活用することで、ユーザー同士の情報共有や問題解決を促進できます。
例えば、製品に関する質問をユーザーが投稿すると、他のユーザーや企業の担当者が回答できるQ&A機能を設置するなどの活用法が考えられます。コミュニティの知識が集約されることでサポートコストが削減できますし、よくある質問や製品マニュアルなどをナレッジベースとして公開すれば、顧客が自己解決できる環境を整備できるでしょう。
こうしたコラボレーション機能の利用状況は分析できます。どのトピックが関心を集めているか、どのコンテンツが有用と評価されているかなどを把握し、継続的な改善につなげましょう。
Experience Cloudの活用事例
Experience Cloudは様々な業界や目的に応じて活用されています。ここでは代表的な3つの活用事例について解説します。
事例1:カスタマーサービスとサポートの強化
カスタマーサービス部門におけるExperience Cloudの活用事例として、よくある質問(FAQ)の公開、製品マニュアルのナレッジベース化、トラブルシューティングガイドの提供などが挙げられます。提供情報へのチャネルを充実させれば、顧客は自分のペースで情報を探せるようになります。
サポートが必要な場合も、ポータル上からサポートリクエストを送信でき、その進捗状況をリアルタイムで追跡できます。コミュニティフォーラムを設置することで、顧客同士が情報交換や問題解決をサポートし合う環境を整えることも可能です。
事例2:パートナーとの連携強化
Experience Cloudは、ビジネスパートナーとの連携を強化するためのパートナーポータルとしても広く活用されています。パートナーポータルでは、最新の製品情報、販売資料、マーケティング素材などを一元管理し、必要に応じてパートナー企業に提供することができます。また、リードの共有や商談管理機能を活用することで、販売活動の効率化と透明性の向上が可能になります。
例えば、製造業では販売代理店向けにポータルを構築し、製品カタログや価格表を提供するとともに、発注管理や在庫確認ができるようにしています。
事例3:従業員エンゲージメントの向上
Experience Cloudは従業員向けのイントラネットやポータルサイトとしても活用され、従業員エンゲージメントの向上に貢献しています。特にリモートワークが増加する中、従業員同士のコミュニケーションや情報共有を促進するプラットフォームとして注目されています。
従業員ポータルでは、会社のニュースや方針の共有、部門間の情報交換、プロジェクト管理、社内文書の管理などが一元的に行えます。また、新入社員のオンボーディングプロセスをデジタル化し、必要な情報やトレーニング資料を提供することも可能です。
グローバル企業などでは、地域や部門を超えた知識共有を促進するために従業員コミュニティを構築し、ベストプラクティスの共有や問題解決のためのディスカッションの場を提供しています。また、人事部門では、福利厚生情報の提供や各種申請手続きのセルフサービス化を実現し、業務効率化と従業員満足度の向上を両立させています。
Experience Cloudの価格体系
※本記事でご紹介している価格は参考価格です。製品価格は変更されることがあるため、最新の価格については必ず株式会社セールスフォース・ジャパンの公式ページをご確認ください。
Experience Cloudでは主に4種類のライセンスタイプが提供されており、それぞれ異なる機能と価格設定が施されています。
主なライセンスタイプと概算月額費用
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External Apps :ユーザーあたり月額$5〜15
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Customer Community :ユーザーあたり月額$5〜10
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Customer Community Plus :ユーザーあたり月額$15〜25
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Partner Relationship Management :ユーザーあたり月額$25〜35
これらのライセンスは、料金体系としてMember-BasedとLogin-Basedの2種類から選択可能です。Member-Basedは登録ユーザー数に応じた定額制となっており、利用頻度に関わらず一定の料金が発生します。一方のLogin-Basedは月間ログイン数に応じた従量制で、アクセス回数に合わせて費用が変動するという特徴があります。
External Appsは最も基本的なライセンスで、シンプルなポータルサイト構築に適しています。Customer Communityはより本格的な顧客向けコミュニティ構築が可能になり、Customer Community Plusになるとレポートやダッシュボードなどの高度な分析機能が追加されます。パートナー企業との連携を強化したい場合は、最も充実した機能を持つPartner Relationship Managementがおすすめです。
基本ライセンス料に加え、データ保存容量の拡張やAPI利用回数の増加、複数コミュニティの作成に応じて追加費用が発生します。特に大規模なデータを扱う場合や、外部システムとの連携が多い企業では、これらの追加コストも事前に見積もっておくことが肝心です。
まとめ
Experience Cloudは、企業が顧客、パートナー、従業員に向けた高品質なデジタル体験を簡単に構築できるプラットフォームです。コーディング不要のサイト構築機能、Salesforce CRMとの緊密な連携、充実したコラボレーション機能を備え、様々なビジネスシーンで活用できます。
toBeマーケティングには、Experience Cloudのコンサルタントも多数在籍しています。
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