Salesforce APIとは?種類と連携時の注意点を解説
2025.05.01
2025.05.01
Salesforceのデータ活用に不可欠なAPI連携。本記事では、Salesforce APIの基本、主要な種類やシステム連携時の注意点について分かりやすく解説します。
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Salesforce APIとは?
Salesforce APIとは、Salesforceが持つ豊富なデータや機能を、外部のアプリケーションやシステムからプログラムを通じて利用できるようにする仕組みのことです。このAPIを利用することで、Salesforceの枠を超えた柔軟なデータ連携や業務自動化が実現可能になります。
例えば、顧客管理システム(CRM)と会計システムをSalesforce APIで連携させれば、営業担当者は顧客の購入履歴や支払い状況をSalesforce上でリアルタイムに確認できるようになります。あるいは、マーケティングオートメーションツールと連携することで、顧客の行動履歴に基づいたOne to Oneマーケティングを実現し、より効果的なキャンペーンを展開するといったことも可能です。
Salesforce APIの役割はデータ連携だけではありません。顧客データ、商談情報、ケース情報など、Salesforce内のあらゆるデータにアクセスが可能になりますし、さらにはカスタムアプリケーションの開発や、既存システムとの高度な統合にも活用できます。ビジネス全体の生産性向上に貢献する強力なツールと言えるでしょう。
Salesforce APIの種類
Salesforce APIには、様々な用途や目的に合わせて複数の種類が存在します。ここでは、代表的な12種類のAPIについて、それぞれの特徴や利用シーンを解説していきます。
種類1: REST API
REST APIは、Web技術で広く利用されている設計原則に基づいたAPIです。シンプルで軽量なため、様々なプラットフォームやデバイスからのアクセスに適しており、ステートレスな特性を持ちます。データの取得や更新など、基本的な操作を効率的に行いたい場合に活用されます。
種類2: SOAP API
SOAP APIは、XML形式でリクエストとレスポンスをやり取りするAPIです。複雑な処理や、より厳格なセキュリティ要件が求められる場合に適しており、エンタープライズレベルのシステム連携でよく利用され、WSDL(Web Services Description Language)で定義されます。
種類3: Bulk API
Bulk APIは、大量のデータを非同期的に処理するためのAPIです。数千件から数百万件といった大量のレコードを一括で挿入、更新、削除する際に非常に効率的で、初期データローディングやデータ移行プロジェクトで特に役立ちます。夜間バッチ処理など、時間に余裕のある大量データ処理に適しています。
種類4: Connect REST API
Connect REST APIは、Chatterやフィード、グループなど、Salesforceのソーシャル機能にアクセスするためのAPIです。これにより、外部アプリケーションからSalesforceのコラボレーション機能を活用した連携が可能になり、例えばユーザープロファイルやニュースフィードの情報を取得できます。
種類5: ユーザーインターフェース API
ユーザーインターフェース APIは、Salesforce Lightning ExperienceやSalesforce モバイルアプリケーションで使用されるデータやメタデータにアクセスするためのAPIです。これにより、SalesforceのUIと同じデータ構造を外部アプリケーションから利用でき、Salesforceルック&フィールに合わせたカスタムUIの構築に貢献します。
種類6: Streaming API
Streaming APIは、Salesforce内で発生したイベントをリアルタイムに外部アプリケーションにプッシュ通知するAPIです。顧客データの変更や、特定の条件を満たすレコードの作成などを即座に外部システムに通知したい場合に活用でき、PushTopicやPlatform Eventsといった種類があります。
種類7: Metadata API
Metadata APIは、Salesforceの組織設定やカスタマイズ情報をプログラムで操作するためのAPIです。カスタムオブジェクトの作成、項目の追加、Apexコードのデプロイなど、Salesforceの構成情報をコードで管理・移行する際に利用され、CI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)パイプラインの構築に不可欠です。
種類8: Apex REST API
Apex REST APIは、Salesforceのプログラミング言語であるApexで独自に作成したRESTfulなWebサービスを公開するためのAPIです。これにより、Salesforceのビジネスロジックを外部アプリケーションからRESTfulなインターフェースを通じて呼び出すことができ、複雑な業務処理をAPIとして提供できます。
種類9: Apex SOAP API
Apex SOAP APIは、Apexで独自に作成したSOAPベースのWebサービスを公開するためのAPIです。REST APIと同様に、Salesforceのビジネスロジックを外部アプリケーションからSOAPインターフェースを通じて利用できますが、REST APIよりも複雑性が高い場合があります。
種類10: Analytics REST API
Analytics REST APIは、Salesforce Analytics (旧Einstein Analytics) のデータやアセットにプログラムでアクセスするためのAPIです。外部システムからAnalyticsのレポートやダッシュボードの情報を取得したり、データセットを操作したりする際に利用され、分析結果を外部アプリケーションに埋め込む用途にも適しています。
種類11: Tooling API
Tooling APIは、開発者向けのAPIで、ApexクラスやVisualforceページなどの開発ツールに関連するメタデータにアクセスしたり、操作したりするために使用されます。開発プロセスの自動化や、カスタム開発ツールの構築などに役立ち、デバッグやテストといった開発作業を効率化します。
種類12: GraphQL API
GraphQL APIは、必要なデータのみを効率的に取得できる比較的新しいAPIです。複数の関連するデータを一度のリクエストで取得できるため、ネットワークの負荷を軽減し、パフォーマンスを向上させることが期待できます。特に、モバイルアプリケーションなど、限られたリソース環境での利用に適しており、スキーマ定義に基づいて柔軟なデータ取得が可能です。
SalesforceでAPI連携時の注意点
Salesforceと外部システムをAPIで連携する際には、いくつかの重要な注意点があります。これらの点を考慮することで、連携をスムーズに進め、予期せぬトラブルを避けることができます。
注意点1:連携先システムとの互換性を確認する
API連携を行う前に、Salesforceと連携先のシステムがAPIを通じて互いに通信できるか、データの形式やプロトコルが互換性を持っているかを確認しましょう。特に、データ型や文字コード、認証方式などが異なる場合、連携がうまくいかない可能性があります。
連携先のAPI仕様やサポートしているデータ形式なども事前にしっかりと調査し、Salesforce側のAPIと適切に連携できるか検証する必要があります。もし互換性がない場合は、データ変換や仲介となるシステムの導入などを検討する必要があるでしょう。事前の検証を怠ると、開発の手戻りや連携後のシステム障害につながる恐れがあるため、十分な時間をかけて確認作業を行いましょう。
注意点2:データ量と実行頻度を試算する
API連携を行う際には、連携するデータの量と実行頻度を事前に試算しておくことが大切です。Salesforce APIには、1日のAPIコール数に制限がある場合や、大量のデータを頻繁に連携することでパフォーマンスに影響が出る可能性があります。
例えば、リアルタイムで頻繁に連携する場合は、APIコール数の上限に注意が必要です。そのため、事前に必要なデータ量や連携頻度を見積もり、Salesforceの制限内に収まるように設計する必要があります。また、将来的なデータ量の増加や連携頻度の変化も考慮に入れて、スケーラビリティの高い連携方法を検討することが望ましいです。連携処理の実行時間やシステム負荷も考慮し、必要に応じてバッチ処理などの非同期処理を検討することも有効です。
注意点3:セキュリティ対策を徹底する
API連携においては、セキュリティ対策を徹底することが不可欠です。Salesforceのデータは機密性の高い情報を含む場合が多いため、不正アクセスや情報漏洩のリスクを最小限に抑える必要があります。具体的には、APIキーの適切な管理、通信の暗号化(HTTPSの利用)、アクセス元の制限、定期的なセキュリティ診断などを実施しましょう。APIキーは安全な場所に保管し、不用意に公開しないように注意が必要です。また、OAuth 2.0などのより安全な認証方式の採用や、アクセスログの監視なども有効な対策となります。定期的なセキュリティアップデートや脆弱性対策も忘れずに行いましょう。
注意点4:ユーザー権限を適切に設定する
Salesforce APIを利用する際には、適切なユーザー権限を設定しましょう。API連携を行うための専用のユーザーを作成し、そのユーザーに必要な権限のみを付与することで、意図しない操作やデータへのアクセスを防ぐことができます。例えば、参照のみが必要な連携であれば、更新や削除の権限は付与しないといった設定が考えられます。定期的にユーザー権限を見直し、不要な権限は削除するなど、適切な権限管理を行うことが、セキュリティを確保する上で重要です。また、権限設定のミスはセキュリティホールにつながる可能性があるため、慎重に設定を行い、定期的な監査を実施することをお勧めします。最小権限の原則に従い、必要な権限のみを付与しましょう。
まとめ
本記事では、Salesforce APIの基礎知識から、連携を成功させるためのポイントまでを解説しました。Salesforce APIを使いこなすことで、ビジネスの可能性は大きく広がります。具体的な活用方法については、Salesforceの開発者向けドキュメントをご参照ください。
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